アーカイブ

‘ドキュメンタリー写真’ タグのついている投稿

Zoe Strauss: AMERICA

2009 年 6 月 6 日 mika コメントはありません

Zoe StraussWは、フィラデルフィア在住の写真家、インスタレーション作家。30歳から本格的に写真を始め、毎年5月にI-95W(インターステート95)の高架下で、柱に写真を直接貼付けて一日展示するいう試みを続けています。(展示の終わりには、見に来た人が写真を剥がして持って帰れるらしい。)



カテゴリ:




『AMERICA』はAMMO BOOKSから刊行された彼女の最初の写真集。地元のフィラデルフィアで撮られたもののほかに、アメリカの地方都市や小さな街、路上で撮影されたもので纏められていて、人々やその生活空間、アメリカ社会が抱える大きな歪みが虚飾のないストレートな視線で捉えられています。店のロゴや、標識、落書きなどが時折効果的に差し挟まれていて、写真集全体を通底するメッセージをより明確なものにしています。



疲弊しきった現在のアメリカを描き出してはいるものの、そのなかにある種の芯の強さのようなものが感じられるのは、彼女の写真のストレートな撮り方によるものでしょう。横位置の写真が多数を占めていますが、そのほとんどに定規で書いたような水平線、垂直線で画面の構成が作られていて、情緒に絡めとられないような撮る側の強さを印象づけます。

この写真集の中身は彼女のFlickrで公開されています。このスライドショーでもある程度わかりますが、写真のシークエンスの作り方、見開きの写真の組み合わせ方がとても効果的。写真の編集の仕方を学ぶ上でも参考になる本ではないかと思います。