Archive for 1月, 2010

translation

Posted 30 1月 2010 — by mika
Category memo

fotobox

イタリアのcontrasto booksから出版されているFOTO:BOXという本を翻訳させて頂くことになりました。現在刊行されているのはイタリア語版ですが、頂いているテキストは英語。振り返れば、最初に共訳で2001年に出版させて頂いた『写真のキーワード 技術・表現・歴史』以来、訳者として名前が出る仕事は5冊目、ということになります(それ以外に、部分的に関わっているものもありますが。。)。これまでに写真にかかわる仕事を続けて来られたのは、翻訳するという立ち位置を時折頂くことができたからなのかも、と思っています。

翻訳者は黒子のような立ち位置の仕事で、私が介在することで本を手に取って、写真家のことや作品のことに興味を持つ人が少しでも増えれば嬉しい。

FOTO:BOXというタイトルのとおり、箱のような佇まい。厚さは5センチ弱。ページが開く側が、マグネットで軽く閉じられるようになっています。テーマごとに選ばれた写真が見開きの右側のページに、左側のページにはその作品の解説と写真家の略歴が掲載されているという構成。パラパラと文章を読むと、作品の背景解説にとどまらない、見方、味わい方の指南も含まれている文章もあって、良いなと。

作品総数は250点余り。選ばれているのは19世紀半ばから現在にいたるまで幅広いのですが、いわゆる西欧社会の写真史文脈の巨匠達のよく知られている作品とイタリアの写真家の作品が多い。せっかく今編集して作るのなら、アジア、アフリカ圏の作家も入ってきたら尚良いのに、ね。

ベッドの上に置いて撮ってます。奥のクッションのせいで若干大きく見えるけれど、実際はB5変形程度とそんなに大きくはないけれど、ずっしりと重い。

「モテる写真!」

Posted 27 1月 2010 — by mika
Category お知らせ/announcement

moteru

マレビトスクール バレンタインデー企画 「モテる写真!」
「写真」と「モテる」をつなげる参加型トークイベント

自分の写真を世の中でモテさせたい、そもそも写真を撮ってる自分がモテたい、こんな写真集を持っていたらモテそう、こんな写真が部屋に飾ってあった らモテそう、写真展に行くとモテるかも、、など、「写真」と「モテる」をつなげることで、さまざまなをご利益を創出できるのではないかという目論みのも と、参加型トークイベント「モテる写真!」を開催いたします。
マレビトスクールのメンバー3人、写真研究者の小林美香、ギャラリーNadar代表林和美、Photta- lot代表の柿島貴志が、「どうしたら写真が世の中でモテるのか」と試行錯誤しながら写真に関わって仕事をしてきた立場から、トークのモデレーターをつとめます。
参加者の方には、それぞれ自分が色気を感じる写真か写真集をお持ち頂き、その写真(集)のどこに、なぜ色気を感じるのかを、自由に語って頂きます。
持ち寄って頂いた写真を見ながら、写真の魅力を発見し、それぞれの見方、感じ方を共有する時間を持つことができれば、と考えています。

マレビトスクール代表 小林美香

開催日時 2010年2月12日 19:00-21:00

会場 Nadar Shibuya  355
150-0002 東京都渋谷区渋谷3-5-5  HAKKAビル2F
参加費 1000円
定員 15名(ご自身が色気を感じる写真、写真集をお持ち下さい。)
申し込み お問い合せ先 mika@marebito-school.com

参加人数/お名前/連絡先をご明記下さい。
Barカキシマ バレンタインデー特別仕様の飲物と軽いおつまみをご用意します。

twitterのアカウントをお持ちの方は、ハッシュタグ #moterushashin でご自身が色気を感じる写真、写真集について呟いてください!

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小林美香 http://www.mikakobayashi.com/
柿島貴志    http://www.photta-lot.com/
林和美 http://kazumi-h.net/

結び 

Posted 24 1月 2010 — by mika
Category memo

くくのち学舎で開講された折形講座(3)心の折形、結びかたに 参加して、水引の結び方やその意味を教えて頂く。この講座には昨年も一度参加させて頂いたことがあった。折形デザイン研究所の山口さんのお話を聴いて、折形の成り立ちや、歴史的背景、考え方などを学びながら実際に手を動していくので、知識とともに触覚的に体得できることが多い。

両輪(もろわな)結び、結び切り、あわじ結び、といった結び方が、贈る物や贈り物を受け取る側本位の方法として成り立っていること、「むすび」という言葉が「むすこ」や「むすめ」とつながっていること(男女の結びの先にあるものとして)など。

私は蝶結びも苦手なのだけど(なぜかいつも縦結びになってしまうという体たらく)、和紙や水引の感触を味わいながら、人に差し上げるようにものを包む方法ということを学ぶことは、気持ちにかたちをあたえる術を知る、ということでもあるのだなと腑に落ちる。

すでに折線のついた折形の紙を頂いて、折り曲げていくと、小さな家のような形の箱状のものができあがる。切り込みも入れず、接着もしないのに端正な立体になるのがすばらしい。中に和三盆のお干菓子「三かく四かく」を一つ入れ、紅白の水引一本で両輪結びをほどこすと、小さな贈り物の完成。

二人静にも似たこのお干菓子、舌の上ですぐにさらりと溶けていく。一度自分の手で包んで結んだものを、解いて口の中に入れると、自分の体もまた何かを包み、解かれる紙の器に近しいものかもしれないとも思う。

touching the surface

Posted 10 1月 2010 — by mika
Category memo

LIVE BOOKSというサンフランシスコの会社のサイトで、Future of Photobooksというプロジェクトが組まれていて、制作、消費、財源などの観点から、写真集のこれから、が議論されています。オンデマンド出版、電子書籍など出版のあり方が大きく変わっていくなかで、何が写真集というものを成り立たせるのか、今後の展開が興味深い。

その中の一例に、Kindleのような端末の発展した形として、操作性、拡張性を備えた「未来の雑誌」のフォーマットが提案されています。



Mag+ from Bonnier on Vimeo.

たしかに、膨大な情報を、一つの端末として持ち運べるのは便利だろうし、そのインターフェースのあり方も興味深いのだけれども、モニタの透過光で表れ、表面に去来する像は、どれだけ眼の奥に残るのだろう、とも思う。

像の支持体であるマテリアルに、その像を宿した固有の表面に触れたい、触るように見る、ということを、私はしたい。

ものであれ人であれ何であれ、気持ちが動かされる対象を触れることへの切実な欲望を代替するものはないし、触れるということがなければ、その表面という境界を越える想像力も働かないのではないかしら。

20100101

Posted 02 1月 2010 — by mika
Category memo

kahn

新しい年の始まり。

過去2年間は移動が多く、流浪の過程で自分の中で何かが解体し、かかわってきた人との距離が否応なく変化していくのを痛感した時期でもありました。そのなかで、あらたな萌芽を見出すことができたのは幸いだったと思います。

写真は、去年アメリカ西海岸を旅するなかで、サンディエゴの郊外、ラホヤで見てきた、ルイ・カーンが設計したソーク研究所。研究所の対象形をなす建物の間の広場に作られた水路を流れる水が、太平洋に流れ込むかのように見えます。

日々成し得ることがどんなに僅かであっても、水路を掘り続けるような自らの営みがやがて大海の飛沫へとつながるように。空の色や光の移ろいを映し出す水路の水面を眺めながら、去来したのはそういう想いだったのかもしれないし、創造すること、探求することへ賭する人たちへの畏敬の念だったかもしれない。

元日は、二年前のこの日に急逝した友、内野雅文君のことを想う日にもなりました。合掌。